第3話 捜索と押収、ときどき収監

これはサルモール・マルカルス支部に配属となった新人サルモール兵士のなりきりRPストーリーである。

前回の話はこちら



吟遊詩人のオグマンドは、酒場で歌っている。

何食わぬ顔でリュートをかき鳴らしているが、奴がただのシンガーソングライターなどではないことはわかっている。
裏の顔は、自宅でこっそりタロス信仰をしている犯罪者なのだ!

このタロスヲタクめ!必ず尻尾を掴んでやるからな!
待っててくださいオンドルマール様!必ずや手柄を・・・!


オグマンドは、若者にもファンがいるそこそこなイケオジらしい。
首長が逮捕に及び腰なのは、人気者を捕らえた後の市民感情を気にしてのことだろう。

だが、確固たる違法証拠が挙がればどうかな?
正々堂々と処刑台に連れていけるではないか。

奴が呑気に歌っている間に家に侵入して、証拠を見つけてやろう!


私はオグマンドの自宅に侵入した。

オタクなら必ず何かグッズを持っているはずだ。
それがあることだけでもわかれば、オンドルマール様が安心して家宅捜査に踏み込むこともできるだろう。

・・・おっと?さっそくこれは何だ?タロスグッズじゃないか?!


証拠となるタロスのアミュレットを手に取った時だった。オグマンドが帰って来たのである!

な、なぜだ!お前は酒場で歌っているはず・・・?

オグマンド:「気分が乗らないから早退してきた」

なんだその高校生みたいな理由は!


そして、駆けつけるのが異様に早いマルカルス市警によって、私は不法侵入の現行犯で逮捕されてしまったのだ・・・。

(このプレイヤーは隠密が苦手らしい)



そして、シドナ鉱山の監獄へ入れられてしまった。

オンドルマール:「ハイエルフが収監されたと聞いて、まさかと思って来てみたが・・・」

面会に来てくれたオンドルマール様は、大きなため息をついた。

オンドルマール:「このクエスト、失敗する方が珍しいのだがな・・・いや、何でもない。捕縛されても身分を明かさなかったところは褒めてやるべきか?」

申し訳ありませんッ!!
しかし失望するのは少しだけ待ってください!


たしかにオグマンドの野郎はタロスのアミュレットを自宅に隠していたのです!
奴はタロス信者で間違いありません!

ただ、その証拠は投獄された時に看守に没収されてしまいまして・・・。

オンドルマール:「それは本当か?ならばかえって好都合かもな。証拠はこの監獄に保管されているわけだ。つまり、オグマンド自身も手が出せない。証拠隠滅ができなくなったということだ」


オンドルマール:「すぐにここから出してやる。少しの間おとなしくしてろ。これ以上問題は起こすなよ?」

ここから出られるんですか?私は無罪放免ですか?
でもどうやって?
ここはスカイリムでも最も厳しいシドナ鉱山の監獄だと聞きますが。


オンドルマール:「しょせん、ここの看守共は金に尾を振る犬(傭兵)・・・犬の扱いには慣れている。大声では言えないことだがな」

なるほど!買収ですね!
私のようなザコでも見捨てないでいてくれるとは、なんて優しい上官殿!おまけに懐も厚いときた!ありがとうございます!!

オンドルマール:「しっ!声がでかい!勘違いするなよ?ここでかかった金はお前の給料から差っ引くからな!」

そう・・・ですか。


こうして私は、オンドルマール様が「保釈金」を払ってくれたおかげで監獄から出ることができた。

例の「証拠」も返却された。
盗人に返され、本当の持ち主に戻らないところが、この監獄の管理が腐敗しきってる証であろう。


かわってオグマンドは、すぐにタロス信仰の罪で逮捕となった。

オンドルマール:「とぼけても無駄だぞオグマンド!貴様のタロスのアミュレットがここにある!」

オグマンド:「それが俺の物だという証拠はないだろう?!」

オンドルマール:「馬鹿め!これをよく見ろ!」


オンドルマール様が言ったように、証拠の出所など関係なかった。

だって、証拠には”オグマンドの”と、堂々と名前が書かれていたのだから。
これでもう奴は言い逃れできまい。

こうして私のマルカルスでの初仕事は、上司と見事な連携プレイで成功したのだ。
この調子でうまくやっていきたい。

(気が向いたらつづく)




実際のところ


クエストをクリアしたところで、オグマンドはどっかにしょっぴかれるのかと思ったら、その後も酒場で歌ってました。


オグマンドの歌でノリノリだったサルモール兵士たち。
乾杯もしちゃってた。それじゃダメなのに😅
奥でオンドルマール様が睨んでるよ!

ちなみに、表情MODを使ってみたのですが、サルモール兵士(自分)の喜んだ表情がキモくて好きです。
あえてのキモですからねこれ。



ちな、オグマンドのタロスのアミュレットは、クエスト完了後はオンドルマールの所持品に入りますが、フォロワー化するとちゃっかり装備してたオンドルマール様でした。
それじゃダメなのに!!😅

→第4話

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