これは、新人兵士を迎え入れて、とんだ災難に巻き込まれたサルモール司法高官オンドルマールの話の続きである。
前回の話はこちら
上等な服をまとい、銀食器が並べられた石の席にその男はいた。
焦っているのか、それとも何かに怯えているのか、落ち着かない様子に見えた。
コロヴィアン・ブランデーを差し入れてやろうと思ってな。ディナーに間に合ってよかったよ。
ソーナー:「よかったという顔じゃないぞオンドルマール。顔が全然笑ってない・・・」
ならば、こちらが言いたいことはわかるな?座らせてもらうぞ。
手土産のブランデーを、わざとらしく彼の目の前に置いてみせる。
ソーナー:「マルグレットは帝国のスパイだと、教えてくれたのはあんたじゃないか!だから「奴ら」を使って始末させたんだ!」
その女の話はどうでもいい。
ソーナー:「エルトリスは事件を嗅ぎ回っていた。市警隊に脅せとは言ったが、殺せとまでは言っていなかった!あんたの部下を捕らえろとも私は一言も命じてない!」
置かれたのが毒瓶だとでも思っているのだろうか。
こちらが聞く前にすらすら答える。
では、誰が我が部下を捕らえた?市警隊が勝手にソンタクしたのかな?
シドナ監獄には、フォースウォーンの長がいると聞いたことがある。
20年前・・・まだサルモールがマルカルスに駐屯する前の話だが・・・ウルフリックのマルカルス掃討戦にて捕まったマダナックという男だ。
ソーナー:「そのマダナックの仕業に違いない。監獄内部から命令を出しているのだ。それしか考えられない」
本来ならば、即刻処刑されるべきところを、ソーナーは上手いこと手を回し、彼を監獄で人質にしたらしい。
フォースウォーンの残党は、人質となった王のために今も働く。
ソーナーは、恐喝、略奪、殺人に至るまで、シルバーブラッドの行く手を阻む者を排除する汚れ仕事を彼らに請け負わせた。
犯行には、わざわざフォースウォーンだと名乗らせる徹底ぶりだ。
端から見れば「フォースウォーンの仕業」で全て片が付く。
これがシルバーブラッドがフォースウォーンを操るカラクリであった。
ソーナー:「奴は人の心を揺さぶるのが上手い。密偵の話では、収監される罪人共をことごとく仲間に取り込み、フォースウォーンの再興を画策していると・・・。市警隊があんたの部下を捕らえたのも、マダナックの命令に違いない」
マルカルス市警隊の正義はずばり金。
より重い金貨袋をくれる方を主人に選ぶのだから、突然言うことを聞かなくなるのも納得か。
それはともかく。
我々エルフが、フォースウォーンから恨みを買う筋合いはないと思うが?
ソーナー:「地上で私達ノルドとエルフが殺し合えばいいとでも思ってるのだろう。混乱のすきにマルカルスを乗っ取るつもりだ。20年前みたくな」
それを聞いて安心したぞ。ソーナー、お前はやはり賢い。
だが、これではマダナックにシドナ鉱山を乗っ取られたに等しい。
戦力も財力も蓄えたのならば、もはや地下にいる意味もなかろう。
マダナックが次に考えるのは、脱獄か。
密偵を放ち、マダナックを絶えず監視していたにも関わらず、なぜもっと早くに手を打たなかったのか?
・・・今何と?
ソーナー:「ああ、奴らに弱みを握られたのだ!マダナックに手を下せば・・・リスベットとの・・・不倫を妻にばらすと・・・奴らはどこに潜んでいるのかまったくわからん!!」
・・・ん?
リスベット・・・一瞬誰かと思考をめぐらせてみたが、たしか町の貿易会社(ただの雑貨屋だが)にそんな名前の女がいた。
彼女の夫は、フォースウォーンに殺されたというが・・・もしや、貴様がそれを命じたのでは・・・?
そのツケが今巡って来てるだけなのでは・・・??
私は絶句した。
いや、呆れて物が言えないと表現する方が正しいか。
ソーナー:「妻は超プライドが高いんだ。もし妻に浮気を知られたら、私は問答無用で殺される・・・っ!」
こいつが恐れているのは、マダナックでもサルモールでもなかった。
自身の妻だ!!
シルバーブラッドの真のボスは、彼女なのかもしれない。
・・・まだまだ私の知らないマルカルス事情があったらしい。
気持ちを切り替えていこう・・・。
マダナックを放置すれば、被害甚大なのは目に見えている。
手に負えなくなった猛犬は、処分するに限ると思うのだが。
どうだ?
動けないお前の代わりに、我々がマダナックを始末してやると言ったら?
ソーナー:「・・・何が望みだ?お前たちエルフの手を借りれば代償が大きそうだ」
簡単なことさ。シドナ鉱山の鍵を貸してくれればそれでいい。
マダナックがやらずとも、ソーナーはそのうち殺されるだろう・・・自分の妻に。
私はシドナ鉱山へと向かうことにした。
→第10話へ続く
このクエスト、下手すると、そして誰もいなくなった状態になりますが、ソーナー夫婦を生存させると、その後の話が聞けるので面白いです。
ソーナーは奥方に仕事面でも色々と責められてて、恐妻家っぽく見えます。
シルバーブラッドのラスボスはやっぱりベトリッド奥様だと思う・・・。
ソーナーと雑貨屋のおかみさんとは本当に恋人設定されてるそうです(驚!)
実際ゲーム上ではそんなシチュが見られることはありませんが、その設定から奥様の↑上のようなセリフが来てるのかと思うと、うわ~wwwて思いますね😅
ちな、雑貨屋のおかみも本当にフォースウォーンで夫を亡くしたのかどうか怪しいし・・・。
ソーナーが殺害した人物は、彼女を通してナミラ様に捧げられてるんじゃないかとか、色々勘ぐったらキリがないです。
マルカルス闇だらけだよね!!
そんな町にいたら、サルモールが一番マトモに思えてきます。
→第10話へつづく
前回の話はこちら
上等な服をまとい、銀食器が並べられた石の席にその男はいた。
焦っているのか、それとも何かに怯えているのか、落ち着かない様子に見えた。
コロヴィアン・ブランデーを差し入れてやろうと思ってな。ディナーに間に合ってよかったよ。
ソーナー:「よかったという顔じゃないぞオンドルマール。顔が全然笑ってない・・・」
ならば、こちらが言いたいことはわかるな?座らせてもらうぞ。
手土産のブランデーを、わざとらしく彼の目の前に置いてみせる。
ソーナー:「マルグレットは帝国のスパイだと、教えてくれたのはあんたじゃないか!だから「奴ら」を使って始末させたんだ!」
その女の話はどうでもいい。
ソーナー:「エルトリスは事件を嗅ぎ回っていた。市警隊に脅せとは言ったが、殺せとまでは言っていなかった!あんたの部下を捕らえろとも私は一言も命じてない!」
置かれたのが毒瓶だとでも思っているのだろうか。
こちらが聞く前にすらすら答える。
では、誰が我が部下を捕らえた?市警隊が勝手にソンタクしたのかな?
シドナ監獄には、フォースウォーンの長がいると聞いたことがある。
20年前・・・まだサルモールがマルカルスに駐屯する前の話だが・・・ウルフリックのマルカルス掃討戦にて捕まったマダナックという男だ。
ソーナー:「そのマダナックの仕業に違いない。監獄内部から命令を出しているのだ。それしか考えられない」
本来ならば、即刻処刑されるべきところを、ソーナーは上手いこと手を回し、彼を監獄で人質にしたらしい。
フォースウォーンの残党は、人質となった王のために今も働く。
ソーナーは、恐喝、略奪、殺人に至るまで、シルバーブラッドの行く手を阻む者を排除する汚れ仕事を彼らに請け負わせた。
犯行には、わざわざフォースウォーンだと名乗らせる徹底ぶりだ。
端から見れば「フォースウォーンの仕業」で全て片が付く。
これがシルバーブラッドがフォースウォーンを操るカラクリであった。
ソーナー:「奴は人の心を揺さぶるのが上手い。密偵の話では、収監される罪人共をことごとく仲間に取り込み、フォースウォーンの再興を画策していると・・・。市警隊があんたの部下を捕らえたのも、マダナックの命令に違いない」
マルカルス市警隊の正義はずばり金。
より重い金貨袋をくれる方を主人に選ぶのだから、突然言うことを聞かなくなるのも納得か。
それはともかく。
我々エルフが、フォースウォーンから恨みを買う筋合いはないと思うが?
ソーナー:「地上で私達ノルドとエルフが殺し合えばいいとでも思ってるのだろう。混乱のすきにマルカルスを乗っ取るつもりだ。20年前みたくな」
それを聞いて安心したぞ。ソーナー、お前はやはり賢い。
だが、これではマダナックにシドナ鉱山を乗っ取られたに等しい。
戦力も財力も蓄えたのならば、もはや地下にいる意味もなかろう。
マダナックが次に考えるのは、脱獄か。
密偵を放ち、マダナックを絶えず監視していたにも関わらず、なぜもっと早くに手を打たなかったのか?
・・・今何と?
ソーナー:「ああ、奴らに弱みを握られたのだ!マダナックに手を下せば・・・リスベットとの・・・不倫を妻にばらすと・・・奴らはどこに潜んでいるのかまったくわからん!!」
・・・ん?
リスベット・・・一瞬誰かと思考をめぐらせてみたが、たしか町の貿易会社(ただの雑貨屋だが)にそんな名前の女がいた。
彼女の夫は、フォースウォーンに殺されたというが・・・もしや、貴様がそれを命じたのでは・・・?
そのツケが今巡って来てるだけなのでは・・・??
私は絶句した。
いや、呆れて物が言えないと表現する方が正しいか。
ソーナー:「妻は超プライドが高いんだ。もし妻に浮気を知られたら、私は問答無用で殺される・・・っ!」
こいつが恐れているのは、マダナックでもサルモールでもなかった。
自身の妻だ!!
シルバーブラッドの真のボスは、彼女なのかもしれない。
・・・まだまだ私の知らないマルカルス事情があったらしい。
気持ちを切り替えていこう・・・。
マダナックを放置すれば、被害甚大なのは目に見えている。
手に負えなくなった猛犬は、処分するに限ると思うのだが。
どうだ?
動けないお前の代わりに、我々がマダナックを始末してやると言ったら?
ソーナー:「・・・何が望みだ?お前たちエルフの手を借りれば代償が大きそうだ」
簡単なことさ。シドナ鉱山の鍵を貸してくれればそれでいい。
マダナックがやらずとも、ソーナーはそのうち殺されるだろう・・・自分の妻に。
私はシドナ鉱山へと向かうことにした。
→第10話へ続く
実際のところ
このクエスト、下手すると、そして誰もいなくなった状態になりますが、ソーナー夫婦を生存させると、その後の話が聞けるので面白いです。
ソーナーは奥方に仕事面でも色々と責められてて、恐妻家っぽく見えます。
シルバーブラッドのラスボスはやっぱりベトリッド奥様だと思う・・・。
ソーナーと雑貨屋のおかみさんとは本当に恋人設定されてるそうです(驚!)
実際ゲーム上ではそんなシチュが見られることはありませんが、その設定から奥様の↑上のようなセリフが来てるのかと思うと、うわ~wwwて思いますね😅
ちな、雑貨屋のおかみも本当にフォースウォーンで夫を亡くしたのかどうか怪しいし・・・。
ソーナーが殺害した人物は、彼女を通してナミラ様に捧げられてるんじゃないかとか、色々勘ぐったらキリがないです。
マルカルス闇だらけだよね!!
そんな町にいたら、サルモールが一番マトモに思えてきます。
→第10話へつづく