これは、新人サルモール兵士がタロス撲滅と青春の狭間で葛藤するRPストーリーである。
前回の話はこちら
旧タロスの祠はディベラ聖堂の下にある。
その昔・・・と言ってもまだ20年ほどしか経っていないようだが・・・ウルフリック・ストームクロークが、ここでフォースウォーンと戦っていた頃に勝手に作った忌々しい歴史の跡地だという。
人影のない小路にひっそりと扉があった。
閉鎖されているはずだが、鍵を使う必要などなかった。
錠前はすでに何者かによって壊されていたからだ。
何者かはわかっている。
宿屋の娘ホロキ・・・石の町の天使。
正体を知らぬまま私に恋をしてしまった哀れな少女。
君は人間にしては美しい。だが私はハイエルフでありサルモール。タロス信仰者と付き合うことは許されない。
お嬢さん、お逃げなさい。森のクマさんばりに優しくそう言ってやるつもりで、私はここへ来た。
重い扉をゆっくり押しのけて、中へと入る。
が・・・結論から言うと、そこにホロキはいなかった。
かわりに今朝、手紙を渡してきた顔面タトゥー男がいたのだ!
あれ?ホロキは??青春の告白は??
まさか・・・君が私に告白を・・・?!
えー?そっちなの!?
エルトリス:「何だよ、あんた1人だけか?」
当然だろう!一体何人にコクりたいんだ貴様は?
君たち人間が、知的で高身長な我らハイエルフに魅かれてしまう気持ちはわかる。
が、人間とエルフが付き合うには色々問題が多い。
ましてや男同士、ここで腐女子を喜ばせるつもりもない。いいや、腐女子にすらウケないよこのヴィジュアルじゃあね。
とにかく私のことは、あきらめてください!
エルトリス:「何言ってんだおっさん!あんたサルモールだろ?あの偉そうな黒装束の奴はどうして来ないんだ?」
えっ?何っ??それってオンドルマール様のこと?
なな何て奴!恐れを知れ!!このバカ!!
オンドルマール様が、お前みたいな小市民の手が届くお方だと思ってるのか!?
私は剣を抜いた。
エルトリス:「落ち着けってば!俺はタロス信者じゃない!本当だ!誰にも聞かれたくなくて、この場所を選んだ。この町にはどこにフォースウォーンが潜んでいるかわからないから」
エルトリス:「たしかに、俺が話したかったのはサルモールの高官さ。タロスと聞けば、調査に乗り込んで来ると思ったのに。あんたは最近ここに来たザコ兵だろ?」
ザコとは失礼な・・・!まあ、その通りであるが!
私のことは調査済みか。
エルトリス:「この町の市警は信用できない。もう一度言うが俺はタロス信者じゃない。だからサルモールでもいいから助けてほしいんだ。「でもいい」なんて言い方は違うな。ここじゃあんたらサルモールの一団が一番マトモに見えるんだよ!」
むむ・・・こいつ、人類におけるサルモールの優位性を多少は理解している、のか?
それともマルカルスはどうしようもなく腐敗していると言いたいのか?
私はひとまず剣を鞘に納めた。
聞けばこのエルトリスという顔面タトゥー君は、銀鉱山を所有する父親をフォースウォーンに殺されたという。
だが、殺された理由がわからない。
父の無念を晴らすため、個人的にこの事件を追っている、と。
そして今朝も起きたフォースウォーンによる女性殺害事件。
この殺人は1度や2度のことではないらしい。
私は上司に相談することにした。
というか、初めからそうしておくべきだったと、やっと冷静な判断力が戻って来た。
やはり、タロスに関わると、ロクなことはない。
→第7話へつづく
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旧タロスの祠はディベラ聖堂の下にある。
その昔・・・と言ってもまだ20年ほどしか経っていないようだが・・・ウルフリック・ストームクロークが、ここでフォースウォーンと戦っていた頃に勝手に作った忌々しい歴史の跡地だという。
人影のない小路にひっそりと扉があった。
閉鎖されているはずだが、鍵を使う必要などなかった。
錠前はすでに何者かによって壊されていたからだ。
何者かはわかっている。
宿屋の娘ホロキ・・・石の町の天使。
正体を知らぬまま私に恋をしてしまった哀れな少女。
君は人間にしては美しい。だが私はハイエルフでありサルモール。タロス信仰者と付き合うことは許されない。
お嬢さん、お逃げなさい。森のクマさんばりに優しくそう言ってやるつもりで、私はここへ来た。
重い扉をゆっくり押しのけて、中へと入る。
が・・・結論から言うと、そこにホロキはいなかった。
かわりに今朝、手紙を渡してきた顔面タトゥー男がいたのだ!
あれ?ホロキは??青春の告白は??
まさか・・・君が私に告白を・・・?!
えー?そっちなの!?
エルトリス:「何だよ、あんた1人だけか?」
当然だろう!一体何人にコクりたいんだ貴様は?
君たち人間が、知的で高身長な我らハイエルフに魅かれてしまう気持ちはわかる。
が、人間とエルフが付き合うには色々問題が多い。
ましてや男同士、ここで腐女子を喜ばせるつもりもない。いいや、腐女子にすらウケないよこのヴィジュアルじゃあね。
とにかく私のことは、あきらめてください!
エルトリス:「何言ってんだおっさん!あんたサルモールだろ?あの偉そうな黒装束の奴はどうして来ないんだ?」
えっ?何っ??それってオンドルマール様のこと?
なな何て奴!恐れを知れ!!このバカ!!
オンドルマール様が、お前みたいな小市民の手が届くお方だと思ってるのか!?
私は剣を抜いた。
エルトリス:「落ち着けってば!俺はタロス信者じゃない!本当だ!誰にも聞かれたくなくて、この場所を選んだ。この町にはどこにフォースウォーンが潜んでいるかわからないから」
エルトリス:「たしかに、俺が話したかったのはサルモールの高官さ。タロスと聞けば、調査に乗り込んで来ると思ったのに。あんたは最近ここに来たザコ兵だろ?」
ザコとは失礼な・・・!まあ、その通りであるが!
私のことは調査済みか。
エルトリス:「この町の市警は信用できない。もう一度言うが俺はタロス信者じゃない。だからサルモールでもいいから助けてほしいんだ。「でもいい」なんて言い方は違うな。ここじゃあんたらサルモールの一団が一番マトモに見えるんだよ!」
むむ・・・こいつ、人類におけるサルモールの優位性を多少は理解している、のか?
それともマルカルスはどうしようもなく腐敗していると言いたいのか?
私はひとまず剣を鞘に納めた。
聞けばこのエルトリスという顔面タトゥー君は、銀鉱山を所有する父親をフォースウォーンに殺されたという。
だが、殺された理由がわからない。
父の無念を晴らすため、個人的にこの事件を追っている、と。
そして今朝も起きたフォースウォーンによる女性殺害事件。
この殺人は1度や2度のことではないらしい。
私は上司に相談することにした。
というか、初めからそうしておくべきだったと、やっと冷静な判断力が戻って来た。
やはり、タロスに関わると、ロクなことはない。
→第7話へつづく